【日本人の甘え:曽野綾子】2024/1/15★
曽根先生は小説家で保守論者らしく、文化功労者という肩書もある人のよう。この本自体は新潮45という月刊誌の抜粋まとめみたいな本。新書としてはかなり読みやすい。文章的に。戦前の話なんかも出てくるので、楽しめる。
「食物は一番直截に、その国を表す。」という一文があるが、外国や他宗教の食文化に関しての理解が曽野先生にはあるようで、そのあたりがしぶい。シスターがお赤飯にチョコレートをかけてしまうくだりとか小説っぽくてナイスである。その他、アフリカの話では、貧困の定義の話が出ており、貧困とは今晩の食べ物がないということであるとしている。「日本の貧困層が~」みたいな発言はよく分からないと書いていた。その通りなのかもしれない。あとは厳しい時代を生きてきた女性ということもあり、子育てに関しての考え方とかが現代とずれているように感じた。ずれているわけではないのかも知れないが、僕のように何も考えてない人、歴史を知らない人にこれは書けないというような、ある意味突き抜ける爽やかさがある本であった。
「日本人の甘え」
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